前回までCopperでできていると思われる水冷ブロックなどを検証しておりましたが、素材がわかりにくいCPUクーラー、空冷も含めて検証を行いました。
実際にIHSに接触する部分に液体金属を塗って変化が起きるかを検証しました。
検証したクーラー
- Intel純正のリテールクーラー
- 虎徹ヒートパイプ式サイドフロー空冷クーラー
- Bykskiの水冷ブロック
検証した液体金属
- Thermal Grizzly Conductonaut TG-C-001-R
- Cool Laboratory Liquid pro
- ROCKIT COOL Quick silver solder remover
塗布直後の画像
虎徹(写真右)Bykski1151用ブロック(写真左上)Intel純正リテール(写真左下) それぞれ、左側が熊グリス、右側がLiquidPro、真ん中上がQuickSilver
どれも塗布直後は変化はないようですが、Intel純正リテールはすぐに黒色化しだしました。
念のため当ショップ販売中の9th gen. direct to die frame にも塗布
およそ24時間後の画像ですが、Intel純正クーラーにのみ大きく変化がありました。
液体金属やガリウム配合のものは画像のようにおそらくアルミを溶かすので、リテールなどには使用してはいけませんね。
更に時間経過後
フィン部分の付け根が弱いのか付着した液体金属により、完全に抜けました。
CPUと接触する部分に、FlitzPolishにて研磨してみましたが、綺麗にはならず、フィン部分につかないようにしても再利用は無理だと思います。
量的には米粒半分くらいでこの程度まで溶解してしまいます。
特に材質が不明な場合は、組み込んだPC内で破損の可能性があるため、よく調べる必要があります。
次は48時間後のDirect to die frame の様子
金属付着面にFlitzpolishを塗布して研磨しましたところ、綺麗に取れました。商品の性質上この場所に付着する可能性は極めて高いため、間違って塗布してもすぐには溶解しないことがわかりました。
続いて、48時間後のBykskiの水冷ブロック
見た目にはまったく変化はありません。これも付着した液体金属を除去してFlitzpolishで研磨します。
うっすらと後が残っていますが、溶けているほどでもなく、もともとあった筋状のヘアラインのような傷はそのままなので色落ちした程度ということで問題ないと思います。
使い古した 虎徹の経過
こちらも見た目にはまったく問題がなさそうです。同じようにFlitzpolishで研磨しました。
元通りになりました。安い空冷クーラーでも銅製ならばまったく問題なさそうですね。ダイフレームによるダイ直冷と空冷クーラーというのも安価で良いのではないでしょうか。
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