殻割代行レポート(9900K)

5/31付

今回のお客様は9900Kでございます。

動作確認

通常通り動作確認が取れました。今のところ持ち込まれたCPUの不良率はゼロでございます。

殻割作業

こちらのCPUですが、当初確認作業中にCPUのHSがズレている?ように見えましたのでチェックしました。

持ち主様に確認しましたところ、購入したのは大手のショップで購入してから殻割はしていないということでした。Intelの精度に少し疑念が生じました。

殻割実行

確かに殻割や再装着された痕跡はありませんでした。初めから少しずれていたのでしょうか。お客様は困惑されていましたが、このCPUの素性はかなり良いのでこのまま続けることにします。

メンテ及び再装着準備

通常通りクリーニングを行い、STIM(ハンダ)の除去作業を行いました。

再装着

すぐに再装着します

乾燥後仕上げ

仕上がりまでいきました。綺麗に仕上がりました。

発送して終了

NTT-DOCOMOのメンテナンス

【BASE】NTTドコモによる計画メンテナンスのお知らせ(5/21・5/22)

株式会社NTTドコモにて計画メンテナンスを実施いたしますので、下記のとおりご報告いたします。

【 実施日時(24H表記) 】

  • 1回目:2019年5月21日(火)02:00〜04:30(予定)
  • 2回目:2019年5月22日(水)01:00〜08:00(予定)
【 影響範囲 】
メンテナンス中は、以下のサービスがご利用いただけません。
  • ドコモ払いによる注文(1回目のメンテナンス時)
  • ドコモ払いで注文を受けた商品のキャンセル(2回目のメンテナンス時)
※メンテナンスが終了次第、サービスは復旧となります。

ご不便をお掛けしますが、なにとぞご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます

液体金属とCPUクーラー

前回までCopperでできていると思われる水冷ブロックなどを検証しておりましたが、素材がわかりにくいCPUクーラー、空冷も含めて検証を行いました。

実際にIHSに接触する部分に液体金属を塗って変化が起きるかを検証しました。

検証したクーラー

  • Intel純正のリテールクーラー
  • 虎徹ヒートパイプ式サイドフロー空冷クーラー
  • Bykskiの水冷ブロック

検証した液体金属

  • Thermal Grizzly Conductonaut TG-C-001-R
  • Cool Laboratory Liquid pro
  • ROCKIT COOL Quick silver solder remover

塗布直後の画像

虎徹(写真右)Bykski1151用ブロック(写真左上)Intel純正リテール(写真左下) それぞれ、左側が熊グリス、右側がLiquidPro、真ん中上がQuickSilver

どれも塗布直後は変化はないようですが、Intel純正リテールはすぐに黒色化しだしました。

念のため当ショップ販売中の9th gen. direct to die frame にも塗布

およそ24時間後の画像ですが、Intel純正クーラーにのみ大きく変化がありました。

液体金属やガリウム配合のものは画像のようにおそらくアルミを溶かすので、リテールなどには使用してはいけませんね。

更に時間経過後

フィン部分の付け根が弱いのか付着した液体金属により、完全に抜けました。

CPUと接触する部分に、FlitzPolishにて研磨してみましたが、綺麗にはならず、フィン部分につかないようにしても再利用は無理だと思います。

量的には米粒半分くらいでこの程度まで溶解してしまいます。

特に材質が不明な場合は、組み込んだPC内で破損の可能性があるため、よく調べる必要があります。

次は48時間後のDirect to die frame の様子

金属付着面にFlitzpolishを塗布して研磨しましたところ、綺麗に取れました。商品の性質上この場所に付着する可能性は極めて高いため、間違って塗布してもすぐには溶解しないことがわかりました。

続いて、48時間後のBykskiの水冷ブロック

見た目にはまったく変化はありません。これも付着した液体金属を除去してFlitzpolishで研磨します。

うっすらと後が残っていますが、溶けているほどでもなく、もともとあった筋状のヘアラインのような傷はそのままなので色落ちした程度ということで問題ないと思います。

使い古した 虎徹の経過

こちらも見た目にはまったく問題がなさそうです。同じようにFlitzpolishで研磨しました。

元通りになりました。安い空冷クーラーでも銅製ならばまったく問題なさそうですね。ダイフレームによるダイ直冷と空冷クーラーというのも安価で良いのではないでしょうか。

EKの水冷ブロックは液体金属に反応するか

はじめに

CPUを殻割し、IHSとダイの間に液体金属を使う手法はメジャーになってきましたが、クーラーとCPUの間はクーラー側が液体金属に反応するかどうか不明で、またCPU側も表面に液体金属を塗ることで外した後に表面研磨による印刷面の剝れなどを気にして、通常のグリスを使用する場合が多いのですが、今回は水冷ブロックが液体金属に影響を及ぼすかどうかテストしました。

液体ブロックを外してみたところ

あらかじめ水冷ブロックに液体金属を塗布したあと、CPUに装着しストレステストを行った後、外してみました。

状態を見る限り綺麗な状態を保たれていました。数日経過なので確実とは言えませんが、現状では影響は出ていないと思われます。

液体金属部分をふき取ってみる

液体金属部分をFlitzPolishを少量塗布しふき取るようにしました。

綺麗に艶が出て元に戻りました。銅製の場合はコーティングに影響も出る場合がありますが、この状態であると再利用もできると思います。

IHSとダイの間に液体金属を塗布して温度低下をさせる例は多くありますが、水冷ブロックの素材がはっきりしない場合もあるので、IHS間と水冷ブロックに液体金属を塗布する例はそんなに多くありません。

グリスで済ます方も多いと思われますが、タレや溶けがなければ同じように液体金属を塗布したほうが冷却能力は向上しますので検討中の方はいると思います。今回は実験的にどうなるか確認の意味もこめてテストしました。