殻割代行レポート(9900K)

5/31付

今回のお客様は9900Kでございます。

動作確認

通常通り動作確認が取れました。今のところ持ち込まれたCPUの不良率はゼロでございます。

殻割作業

こちらのCPUですが、当初確認作業中にCPUのHSがズレている?ように見えましたのでチェックしました。

持ち主様に確認しましたところ、購入したのは大手のショップで購入してから殻割はしていないということでした。Intelの精度に少し疑念が生じました。

殻割実行

確かに殻割や再装着された痕跡はありませんでした。初めから少しずれていたのでしょうか。お客様は困惑されていましたが、このCPUの素性はかなり良いのでこのまま続けることにします。

メンテ及び再装着準備

通常通りクリーニングを行い、STIM(ハンダ)の除去作業を行いました。

再装着

すぐに再装着します

乾燥後仕上げ

仕上がりまでいきました。綺麗に仕上がりました。

発送して終了

殻割代行レポート(DirectToDieFrame)

5/27付、今回のお客様もDirect to die frameのお客様ですが、今回はCPUもこちらで用意してほしいとのことでしたので、CPUも用意したうえで行いました。

CPUの準備

CPUを取り寄せて準備。お客様には新規の取り寄せであることを画像にて連絡しております。

CPU開封

この多面体は意外と開け方が難しいです。理解してないとどうあけていいか迷うことがございますね。

殻割実行

殻割も無事完了しました。当ショップでは念のため殻割実行時はトルクドライバーにで3つともほぼ同じトルクでネジ締めをしております。

CPUのメンテ

STIM(ハンダ)の除去と磨きを行いました。

動作チェック

ROCKITのDirectFrameを使って実際のテストを行います。

テストのため、冷却は後のメンテを考えグリスでおこないます

BIOS起動OK、OS起動OK、軽くストレステストを行い、梱包作業。多面体が大きいので、送料も割高になります。

殻割代行レポート(DirectToDie Frame)

初めてのケースで、DirectFrame用ですのでIHSの戻しはありません。

商品も新品でしたが念のためBIOSの起動テストのみ行いました。

殻割実行

間違わないようにDelidKitに番号を振っています

メンテ

  • シーリング除去
  • STIM(ハンダ)の除去
  • ダイの磨き(Flitzpolish)
  • 絶縁処理
  • 基板上の脱脂
  • ダイ上の脱脂

すべて終わらせた後、実際にFrameを使って起動確認をとり、軽くストレステストをして終了しました。

余談ですが、ASUSのマザーボードはソケット上に軽くCPU載っている状態では起動しません。エラーが出ます。

空冷クーラーも載せるだけでは起動しませんでした。ある程度テンションをかけて初めて起動します。

殻割代行レポート(9900K)

5/25付その2

こちらのお客様はCoppeIHS装着のお客様でした

殻割前の起動テスト

テスト機にてBIOS起動テストの後、設定を入力し、OS起動後に簡易のストレステストを行います。

  • Vcore1.28V
  • クロック42倍*100MHz

メモリなどは特に設定しません。最近は固有のCPUをある程度特定することが可能になりましたので、とくにVIDも保存しなくなりました。

テスト中。水枕の向きが上下逆ですが特に気にしておりません。

殻割実行

メンテの順番ですが、殻割後にSTIMはそのままにしてテープで固定し、まずはシーリングを剥がします。その後絶縁処理を行い、最後にSTIMを除去します。

STIMの除去

絶縁処理部分を確認し、剥がれたところを塗りなおし

CopperIHSのメンテ

表側は後でもできますが、裏は装着後にメンテはできませんので、軽くFlitzPolishで磨いた後、無水エタノールで何度か塗布してしっかりと脱脂します。ここの処理を適当にやってしまうと温度効果に影響がでます。

再装着

再装着にはシリンジを使っています。分量を少なくきれいに排出できるので便利です。

乾燥後に磨き

12~24時間おいてからガイドを外し、磨き作業をします

動作テストを行い、基準値内にありましたので、梱包を行い出荷しました。

殻割代行レポート(9900K)

5/28付、今回のお客様も9900Kでした

今回はCopperではなく純正のIHSを戻します。手間でいいますと、純正戻しの場合は、純正側のメンテもあるので作業の手間が増えることになります。

殻割実行

ROCKITツールへ載せて殻割実行します

純正IHSのメンテ

  • 純正IHS側にあるシーリング除去
  • STIM(ハンダ)の除去
  • 脱脂

まで進みます。

CPU側のメンテ

  • CPU側のシーリング除去
  • STIMの除去
  • 脱脂
  • 絶縁処理

重要なのは面を綺麗に保つことと、脱脂です。脱脂を中途半端にやると油分が液体金属をはじいてうまくのりません。

再装着前の準備

  • 純正IHS側への液体金属の塗布
  • CPU側への液体金属の塗布

装着のため、シーリング剤の塗布

再装着

乾燥後メンテ

乾燥後にIHS表面をきれいにします。

純正IHSの場合は表面に刻印がされているので、あまり強く磨きを行うと消えてしまいますので、ACETONで何度か拭いた後脱脂する程度にとどめておきます。

テストを行い、基準値内に収まったところで梱包・発送準備にて終了